中小社員は自社のブランディング力に不満?アンケートから見えた本音

中小企業にお勤めの会社員の皆様は、自社のブランディング力をどうとらえているのか。
弊社DuoPartnerDesign(以下DPD)は、マーケティングやブランディングを得意とする会社として、ある日そんなテーマに興味を抱きました。

そこで決行したのが、「ブランディングに関する意識調査」です。

情報が伝わる速度がひと昔前とは比較にならない昨今。広報は会社の命運を握る大きな要素。そこで鍵となるのがブランディングです。今回は、弊社が実施したアンケート結果を通じて、今後の中小企業のブランディングについて考えます。

この記事のアンケートは以下のように実施しました。
・目的:ブランディングに対する意識調査・対象:従業員30人以上の中小企業に勤める会社員80名・期間:2023年5月15日~5月31日・手法:インターネットリサーチ・実施者:Duo Partner Design合同会社*このアンケート結果の著作権は弊社に帰属します

目次

「自社はアピール力不足」と考えている中小会社員は意外と多い

今回DPDが実施したブランディングに関する意識調査では、まず手始めに「あなたがお勤めになっている会社は、ブランディングに注力していますか?」という質問をしました。

その結果、アンケートに協力してくださった80名の中小会社員のうち、48.8%、つまり約半数が「はい」と答えています。

一方、「注力していない、注力していないがうまく行っていない」と答えた人も42.6%とほぼ同割合。同じ中小企業でも、社員から見てブランディングに取り組んでいる企業、取り組んでいない企業が明確に分かれることが判明したのです。

また、「現在あなたの会社の良さは、適切に外部に伝わっていると思いますか?」という質問に対して「思う」と答えたのは48.8%、「思わない」と答えたのは51.3%でした。

「自社の良さが適切に外部に伝わっている」と答えた人の割合は、何と「自社はブランディングに注力している」と答えた人と全く同じ割合という結果になりました。

さらに、「あなたの会社には『もっと世間に広くアピールすればイメージアップに繋がるのにもったいない』と思えるような点がありますか?」という質問に対しては、かなり興味深い回答を多数お寄せいただきました。ご覧になりたい方は、ぜひこちらもお読みください。

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ブランディングがうまく行っていると思う企業を聞いてみました

有名企業は、積極的にブランディングを行っているイメージを持たれがちです。今回行ったアンケートでは、中小企業の会社員80名を対象に「ブランディングが成功しているな」と思う企業名とその理由をお答えいただきました。

ブランディングに対して熱心に取り組んでいない中小企業もまだまだ多いなか、会社員の皆様は他社のブランディングを冷静に評価している模様です。

【中小会社員80人に聞きました】ブランディングに成功していると思う企業は?

  企業(事業)名          その理由
TOYOTA・自動車といえばトヨタという圧倒的知名度が成功の裏付・CMやトヨタイムスなどで企業のクリーンイメージが奏功・親しみやすいCMが多い
オリエンタルランド(東京ディズニーR)・社員教育の徹底をメディアでよく見かけて高好感度・キャラクターや世界観作りが上手い
ファーストリテイリング(ユニクロ)・環境配慮に関するアピールが自然にできている・社長のメディア露出が多い
マクドナルド・庶民の共感を得やすい日常場面を描くCM・人気キャラとのコラボで家族層の心をつかんでいる
RIZAP・ビフォーアフターのCMはインパクト大・ダイエットという無形のものをブランド化した
NIKE・世界中の有名アスリートとのコラボがかっこいい・シンプルで印象的なロゴマーク
資生堂・起用するタレントと商品のイメージが合っている・各商品というよりも会社そのものがブランド化できている
スターバックス・競合他社の比較対象にならない独自の雰囲気・なんともいえない特別感がある

【他にも多数のご意見をいただきました】・Google/検索することが「ググる」と言われるようになるほど名称を浸透させた・星野リゾート/徹底した高級路線・Panasonic/テレビCMの好感度が高い・SONY/上質で高級なイメージを長年キープしている・ナリフリ/都市型とアウトドアをうまく融合し独自のブランドイメージを確立・ヤオコー/自社ブランド製品の開発に優れている・ソフトバンク/犬のCMの宣伝効果は凄いと思う・しなぷしゅ/グッズ展開や映画上映など視聴率以外の事業も盛り上がっている・マツダ/いつのまにかラグジュアリーなイメージが定着・PayPay/大々的な宣伝が奏功・ブルガリ/一貫した高級路線で富裕層の支持をつかんでいる・openhouse/CMが効果的で、認知度を一気に上げた・BASE FOOD株式会社/ロゴのカラーが印象的で覚えられやすい・red-bull/幅広いエクストリームスポーツのサポートをしているイメージが浸透

アンケートで集まった意見を見てみると、コマーシャルやブランドロゴなどが印象的、高級・庶民的など、ターゲット層に合う上手な広報活動を展開している企業の名前が多く上がっていることがわかります。

ブランドイメージが好印象な企業は広報に注力している?

今回弊社は中小企業会社員80名様より、次のようなアンケート結果を得ています。

Q ブランド力のある企業の方が営業や集客がうまく行きやすいと思いますか?

思う95% / 思わない5%

この調査では、「ブランドイメージが良い企業は集客や営業がうまくいきやすく、ビジネスにおいて好循環を生み出しやすい」と考えている会社員が圧倒的に多いことがわかりました。

そこで弊社は、このような考えを持つ皆様に「ブランドイメージが自分好みな企業とそのイメージ」「そう思う理由」についても聞いています。以下の結果をご覧ください。

【中小会社員80人に聞きました】ブランドイメージが好きな企業とその理由

  企業名       ブランドイメージや理由
ユニクロ・広告に起用しているタレントがいい・安価なイメージよりもおしゃれで親しみやすいイメージが強い・機能性にすぐれたイメージができあがっている
TOYOTA・伝統と最新のバランスが良いイメージ・環境への取り組みを紹介していて好印象・カーボンニュートラルに取り組んでいるイメージが既に定着
任天堂・独自のゲームコンセプトがある・独自性を打ち出しつつ顧客ニーズはしっかり満たす
エルメス・憧れブランドのイメージが確立されている・手作業で製品がつくられている
キューピー・ほのぼのしたおしゃれな雰囲気のCMが良い・あたたかくかわいい色合いの広告や写真
Apple・最先端技術のイメージができあがっている・タレントを起用せずともデザイン性の良さで勝負
サントリー・CMのイメージがそのまま製品のイメージに繋がっている・
【他にも多数のご意見をいただきました】・ゼクシィ/結婚=しあわせのイメージをしっかり演出・AGC/タレントの使い方がうまい、興味を引かれる・イオンカード/広告にアイドルを起用して若年層にアピールできている・山崎製パン/緊急時の活動から社会貢献度の高いイメージ・佐藤製薬/広告に起用しているアスリートのクリーンなイメージが効いている・Panasonic/スポーツクラブへの支援のイメージが強く好感が持てる・わかさ生活/高年層がターゲットかと思わせつつSNSやYouTubeの使い方が奇抜・アイリスオーヤマ/ローコストで庶民を応援しているイメージ・木村鋳造所/Twitterが面白く、楽しそうな企業イメージに・カルディ/店舗デザインともにおしゃれなイメージでつい立ち寄りたくなる・SCRAP/ワクワクする非日常を提供してくれるイメージ・ブルーボトルコーヒー/規模感ではなく独自のハイブランドイメージがある・SUBARU/独創的な先進技術で潜在的な社会ニーズに応えているイメージ

良いブランドイメージを持たれている企業は、やはり製品や取り組みが上手にユーザーに伝わっているようです。CMやデザイン、イメージカラーなどがユーザーの心をとらえるケースも少なくありません。

ブランディングはアイデアはもちろん、自社や自社製品を誰に届けたいのかを明確にし、そのターゲットに刺さる手段で広報を仕掛けていくことが重要です。

会社員の皆さんにキャラクターのブランディング活用について考えてもらった結果…

今回のアンケートでは、会社員の皆様が商品やサービスのイメージ戦略をどんなふうに発想するのかを拝見しました。

アンケート内容は「ブランディングの観点から、既存の商品ないしサービスと好相性だと思うキャラクターを自由に考えて、その組み合わせを教えてください」です。例として挙げたのは「しずかちゃんとスーパー銭湯」です。

のび太と受験塾(教材)水戸黄門と旅行会社
ドラえもんとどら焼きポケモンと動物園
ドラえもんと家電製品エヴァンゲリオンと電力会社
聖徳太子とチャットGPT野原ひろし×サウナ
キャプテン翼とスニーカーしんちゃんと幼稚園
桜木花道とスニーカーピカチュウと電力会社
桜木花道と桜餅ピカチュウと電力会社
炭治郎と知育玩具トムとジェリーとタキシード
ウォーリーとしまむらプリキュアと風邪薬
ルフィと伸びるチーズ鬼滅の刃とふろしき屋
碇シンジとイヤホンアーニャとピーナッツ
ジャイアンと一人カラオケボックス

人は、イメージとイメージを結びつける作業を常にしているものなので、それぞれの会社で社員さんに「うちの会社のイメージに合うキャラって何だと思う?」という問いかけをしてみるのも面白いのではないでしょうか。このようなやりとりは、自社を客観的に見るトレーニングにもなります。

まとめ:ブランディングに力を入れることでアピール力の強い会社になろう

今回は、中小企業の会社員の皆様にご協力いただいたブランディングに関する意識調査の結果をお見せしながら、ブランディングがもたらす企業イメージやその効果などについて考察してきました。

会社のイメージを伝えることはとても難しいことですが、まず「自社の良さはどこか」「外部に伝えたいことは何か」を社内で客観的に分析することが重要です。

そして、具体的にどうしたらそれを外部にアピールすることができるのか解決策を見出し、戦略的に行動していくことが求められます。

アンケートで会社員の皆さんにお答えいただいたように、「わが社がキャラクターとコラボするとしたらどんなキャラが最も会社の良さをありのまま伝えてくれるだろうか」というテーマで、ぜひディスカッションしてみてください。

そしてもしぴったりのキャラクターが見つかったら、実際にプロモーションに活用してみませんか?

弊社DPDはキャラクターを使ったブランディング支援を行っています。費用対効果が高いキャラクターブランディングは、さまざまな中小企業様のブランディングにとって大きな味方となります。

ご興味のある方は、ぜひこちらもご覧になってください。

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