持続化補助金 第20回の変更点|ウェブサイト関連費は上限30万円へ

【はじめに】
2026年11月5日から、小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回の申請受付が始まります。
今回は、ホームページや広告に補助金を使いたい事業者にとって、見逃せない変更があります。
第19回まで「補助金交付申請額の1/4(最大50万円)」だったウェブサイト関連費の上限が、第20回では「30万円(税込)」に変わりました。
さらに、インターネット広告やSNS広告は「広報費」の対象になり、広報費にも30万円の上限ができています。
先に結論をお伝えすると、第20回の持続化補助金では、ウェブサイト関連費と広報費の上限が、それぞれ補助金の額で30万円(税込)になり、どちらも単独では申請できません。
ホームページや広告だけの計画ではなく、展示会や新商品開発など、ほかの経費と組み合わせた販路開拓の計画に組み直す必要があります。
第20回のスケジュール(様式4の締切に注意)
ウェブサイト関連費:「1/4(最大50万円)」から「30万円」へ
得する事業者・損する事業者(申請規模別の比較表)広報費にも30万円の上限。ネット広告は広報費へ
Web・広告・展示会を組み合わせた計画の例
申請前に確認すること
※この記事は、2026年7月21日に公開された公募要領(第8版)をもとにしています。申請の前に、必ず最新の公募要領と事務局の案内を確認してください。
第20回のスケジュール

| 項目 | 日付 |
|---|---|
| 申請受付の開始 | 2026年11月5日(木) |
| 事業支援計画書(様式4)の発行受付の締切 | 2026年12月4日(金) |
| 申請受付の締切 | 2026年12月15日(火)17:00 |
| 見積書等の提出期限(採択後) | 2028年2月29日(火) |
| 補助事業の実施期限 | 交付決定日から2028年3月31日(金)まで |
※公募要領(第8版)より。
見落としやすいのが、様式4の締切です。様式4は、地域の商工会・商工会議所が発行する書類で、その発行受付は申請の締切より11日早く終わります。
公募要領には、「社外の代理人のみで、地域の商工会・商工会議所へ相談や「事業支援計画書(様式 4)」の発行依頼等を行うことはできません。」ともあります。事業者自身が、早めに相談を始めましょう。
また、申請には「GビズIDプライム」のアカウントが必要です。公募要領では、アカウントの取得には数週間程度かかるとされています。まだ持っていない場合は、すぐに手続きを始めてください。
ウェブサイト関連費:「1/4(最大50万円)」から「30万円」へ
ホームページやECサイトの制作・更新などに使う「ウェブサイト関連費」の上限は、次のように変わりました。
| 回 | 公募要領の記載 |
|---|---|
| 第19回(第6版) | 「ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の 1/4(最大 50 万円)が、当経費の申請額の上限です。」 |
| 第20回(第8版) | 「当経費の補助金交付申請額の上限は 30 万円(税込)です。」 |
単独では申請できない点は、第19回と同じです。
第20回の公募要領にも、「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。必ず、ほかの経費と一緒に申請してください。」とあります。
対象になるものの例として、「商品販売のためのウェブサイト作成や更新」「効果や作業内容が明確なウェブサイトの SEO 対策」、ウェブサイトに載せる写真や動画の制作などが挙げられています。
一方、「ウェブサイトおよびシステムに関連するコンサルティング、アドバイス費用」や、「補助事業期間内に運用に至らなかったホームページ・ランディングページ」は対象外です。
30万円は「補助金交付申請額」、つまり補助金の額の上限です。
補助率が2/3なら、補助の対象になる経費は45万円分まで(30万円÷2/3)、賃金引上げ特例の赤字事業者で補助率が3/4なら40万円分までになります。
なお、ウェブサイトを50万円(税抜き)以上の費用で作成・更新する場合は、「処分制限財産」にあたります。
補助金で得た財産として、一定の期間(通常は取得日から5年間)は勝手に処分できないなどの決まりがあるため、あわせて確認しておきましょう。
得する事業者・損する事業者(申請規模別の比較)
補助金の上限いっぱいまで申請した場合に、ホームページや広告に使える補助金の額を比べると、次のようになります。
| 補助上限(申請する補助金の額) | 第19回 ウェブサイト関連費(ネット広告を含む) | 第20回 ウェブサイト関連費 | 第20回 広報費(ネット広告・SNS広告を含む) |
|---|---|---|---|
| 50万円(通常) | 12.5万円 | 30万円 | 30万円 |
| 100万円(インボイス特例) | 25万円 | 30万円 | 30万円 |
| 200万円(賃金引上げ特例) | 50万円 | 30万円 | 30万円 |
| 250万円(両方の特例) | 50万円(1/4は62.5万円だが、最大50万円) | 30万円 | 30万円 |
※金額はすべて補助金の額。第19回の上限は実際の申請額の1/4なので、申請額が少なければ上限も下がります。
第20回は申請額にかかわらず30万円です。各経費の合計は、補助上限の範囲内に収める必要があります。
通常(上限50万円)で申請する事業者は、ホームページに使える補助金が、最大12.5万円から30万円に広がります。
一方、特例で200万円以上を申請する事業者は、ホームページそのものに使える補助金が、最大50万円から30万円に縮みます。
ただし、第20回ではネット広告・SNS広告が広報費の対象になったため、ホームページの制作と広告を合わせた枠で見ると、単純に「減った」とはいえません。計画の中身によって、得にも損にもなる変更です。
ウェブサイト関連費と広報費は、どちらも「ほかの経費と一緒に」申請する必要があります。
この2つの経費だけを組み合わせた申請がその条件を満たすかどうかは、公募要領に明記されていません。
ホームページと広告が中心の計画を考えている場合は、事務局や、地域の商工会・商工会議所に確認しましょう。
広報費にも30万円の上限。ネット広告は「広報費」へ

第20回のもう1つの大きな変更が、広報費です。
広報費は、「パンフレット・ポスター・チラシ・インターネット広告・SNS 広告等を作成および広報媒体等を活用するために支払われる経費」と定義され、「当経費の補助金交付申請額の上限は 30 万円(税込)です。」とされました。
ウェブサイト関連費と同じく、「広報費のみによる申請はできません。」とも書かれています。
第19回の公募要領では、「ウェブや動画に関する広報費用については、③ウェブサイト関連費にて計上してください。」とされ、ネット広告やSNS広告はウェブサイト関連費の例に入っていました。
第20回では、インターネット広告やSNS広告、その運用代行費などが広報費の対象例になっています。
一方、自社のホームページやECサイトで使う動画・写真の制作費は、引き続きウェブサイト関連費です。
| 何に使うか | 第19回 | 第20回 |
|---|---|---|
| ホームページ・ECサイトの制作や更新 | ウェブサイト関連費 | ウェブサイト関連費 |
| SEO対策 | ウェブサイト関連費 | ウェブサイト関連費(効果や作業内容が明確なもの) |
| 自社サイトで使う写真・動画の制作 | ウェブサイト関連費 | ウェブサイト関連費 |
| インターネット広告・SNS広告 | ウェブサイト関連費 | 広報費 |
| チラシ・パンフレット・ポスター | 広報費 | 広報費 |
※公募要領(第6版・第8版)と、事務局が公開している新旧対照表をもとに作成。個別の経費の区分は、申請前に事務局へ確認してください。
Web・広告・展示会を組み合わせた計画の例
第20回の補助対象経費は、①機械装置等費、②広報費、③ウェブサイト関連費、④展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、⑤旅費、⑥新商品開発費、⑦借料、⑧委託・外注費の8つです。
ホームページと広告を、ほかの経費と組み合わせた販路開拓の流れの中に位置づけることが大切です。
| 経費の区分 | 内容(例:架空の事業者) | 経費 | 補助金(2/3) |
|---|---|---|---|
| 展示会等出展費 | 地域の産業展に出展(出展料・展示品の運搬費) | 24万円 | 16万円 |
| ウェブサイト関連費 | 展示会で出会った人に見てもらう、製品紹介ページの制作 | 36万円 | 24万円 |
| 広報費 | 展示会の告知チラシと、SNS広告 | 15万円 | 10万円 |
| 合計 | 75万円 | 50万円 |
※補助上限50万円・補助率2/3の場合の、説明のための架空の例です。消費税の扱いなど、実際の計上方法は公募要領で確認してください。
展示会で名刺を交換した相手が、後日ホームページを見て問い合わせる。その流れの入口と出口を、補助事業の中で一緒に整えるイメージです。
もう1つ、発注のルールも変わっています。
第20回では、「発注総額(1 件あたり)が 50 万円超(税込)を要するものについては、2 者以上から見積を取り、より安価な発注先(委託先)を選んでください。」とされました(第19回までは100万円超)。
ホームページ制作を発注する場合も、金額によっては相見積もりが必要です。

DPDは、これまでの支援を通じて、補助金は「作るための制度」ではなく「整えるための制度」だと考えています。
ウェブサイト関連費に上限ができた第20回は、その考え方がいっそう大切になる回です。
DPDの「戦略型・小規模事業者持続化補助金」の支援では、Web・広告・展示会を一体で設計しながら、申請の準備までサポートします。
申請代行ではなく、事業・販路戦略の整理から伴走します(申請は事業者ご本人が行います)。
→ 戦略型・小規模事業者持続化補助金(第20回公募対応)を見る
申請前に確認すること
第20回 申請前チェックリスト
- 最新の公募要領(第8版・2026年7月21日公開)を読んだ
- GビズIDプライムのアカウントを取得した(取得には数週間程度)
- 地域の商工会・商工会議所に相談し、様式4の発行に間に合う日程を確認した(発行受付は12月4日まで)
- ウェブサイト関連費・広報費が、それぞれ補助金の額で30万円以内に収まっている
- ホームページや広告だけでなく、ほかの経費と組み合わせた計画になっている
- 1件50万円(税込)を超える発注は、2者以上から見積もりを取った
- 交付決定日より前に、発注・契約・支払いをしない段取りになっている
- ホームページは、補助事業の期間内に公開・運用まで進められる
- 特例を使う場合、補助事業の終了時点で要件を満たせるか確認した
最後の項目は特に大切です。
公募要領では、特例について「補助事業終了時点で一定要件を満たす必要があり、満たさない場合、補助金交付は行いません。」とされています。
第20回では、賃金引上げ特例の要件も「1 人あたり給与支給総額が年平均 3.0%以上増加」に変わっています。
審査は、計画の内容や加点の項目などをもとに行われます。
中小企業庁の発表では、第19回は16,576件の申請に対して7,819件が採択されました(採択率に直すと約47%)。
よくある質問
- ホームページの制作だけで申請できますか?
-
できません。公募要領に「ウェブサイト関連費のみによる申請はできません。
必ず、ほかの経費と一緒に申請してください。」とあります。 - Instagram広告やリスティング広告は、どの経費になりますか?
-
第20回では、インターネット広告やSNS広告は広報費の対象例とされています。
広報費も補助金の額で上限30万円(税込)で、単独では申請できません。 - 第19回で考えていた計画は、そのまま使えますか?
-
見直しが必要です。ウェブサイト関連費と広報費の区分・上限が変わったほか、賃金引上げ特例の要件や、相見積もりが必要な金額も変わっています。
特に、200万円以上を申請する予定で、ホームページに50万円近くの補助を見込んでいた場合は、計画を組み直しましょう。 - 採択されたら、すぐにホームページ制作を発注していいですか?
-
採択後は、まず計上しているすべての経費について見積書等(相見積もりを含む)を事務局へ提出し、審査を経て交付決定となります(提出期限までに出さないと採択取消し)。
交付決定日より前に行った発注・契約・支払いは、補助の対象外です。発注は、「補助金交付決定通知書」に記載された交付決定日以降に行いましょう。
ただし、展示会等への出展の申込みだけは、交付決定前の申込みでも補助の対象になります(請求書の発行が交付決定日以後の場合に限ります)。 - 申請を代行してもらえますか?
-
DPDでは、申請代行のみのご依頼はお受けしていません。
申請は事業者ご本人が電子申請で行い、DPDは事業・販路戦略の整理や経営計画書づくりをサポートします。
なお、公募要領では、サービスの内容とかけ離れた「高額なアドバイス料金」を請求する業者などへの注意も呼びかけられています。
まとめ
- 第20回の受付は2026年11月5日〜12月15日17:00。様式4の発行受付は12月4日まで
- ウェブサイト関連費の上限は「補助金交付申請額の1/4(最大50万円)」から「30万円(税込)」へ
- ネット広告・SNS広告は広報費の対象に。広報費にも上限30万円ができた
- どちらも単独では申請できない。ほかの経費と組み合わせた販路開拓の計画にする
- 申請前に、最新の公募要領と、商工会・商工会議所の案内を確認する
DPDの「戦略型・小規模事業者持続化補助金」の支援では、補助金を使ってホームページを「作る」ことではなく、販路開拓の流れを「整える」ことを大切にしています。
DPDがこれまでに申請を支援した5社は、すべて採択されています(過去の支援実績であり、今後の採択を約束するものではありません)。
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松口 賢士(まつぐち けんじ)
Duo Partner Design合同会社 代表社員/Webコンサルタント・デザイナー
フリーランスを含め約13年デザイン会社を経営したのち、100名規模の企業でブランディング事業部長として11事業のWeb・マーケティング・採用を担当。
現在は「コンサルティングから始めるWeb制作」を掲げ、中小企業の経営とWebをつなぐ伴走支援を行っている。
参考資料
- 小規模事業者持続化補助金〈一般型 通常枠〉第20回 公募要領 第8版(2026年7月21日)商工会議所地区 https://r6.jizokukahojokin.info/doc/r6_koubover8_ip20.pdf/商工会地区 https://official.jizokukanb.com/wp-content/uploads/2026/07/20_通常枠_公募要領_第8版.pdf
- 同 第19回 公募要領 第6版 https://r6.jizokukahojokin.info/doc/r6_koubover6_ip19.pdf
- 同 新旧対照表(第6版から第7版)https://official.jizokukanb.com/wp-content/uploads/2026/05/20_通常枠_新旧対照表_第6版から第7版.pdf
- 中小企業庁「「小規模事業者持続化補助金<一般型・通常枠>」について、第19回公募の採択事業者を決定しました」(2026年7月29日)https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/hojyokin/saitaku/2026/260729001.html
- J-Net21「商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>(第20回公募)」https://j-net21.smrj.go.jp/snavi/articles/183798
- DPD「戦略型・小規模事業者持続化補助金」https://dpd.co.jp/shokibo-jizokuka-hojokin/
- DPD「小規模事業者持続化補助金 第19回公募開始|Web・広告・販促を整えるための使い方」https://dpd.co.jp/topic/jizokuka-19-koubo-web-koukoku-hansoku/

