綺麗なサイトなのに売れない理由|デザインの前に考えるべきこと

「デザインは綺麗。写真もいい。動きも今っぽい。なのに問い合わせが増えない」この相談はとても多いです。
結論から言うと、売れない原因は「見た目」ではなく、「伝える順番」と「判断材料」の不足で起きていることがほとんどです。
デザインは大事ですが、デザインだけで売れるわけではありません。
成果を出す順番は以下のとおりです。
何を目的にするか(ゴール) → 何をどの順で見せるか(情報設計) → 迷わせない見せ方(デザイン)
先に「何を、どの順番で見せれば、相手が安心して決められるか」を整える。そのうえで、デザインは“迷わせないための仕上げ”として効かせる。この優先順位を整理するだけで、成果への道筋は明確になります。
デザインは目的ではなく手段
デザインは、サイトの価値を「伝える」ための手段です。ところが、ゴールが曖昧なまま「見た目を良くする」から入ると、以下のようになりがちです。
- 「とりあえずカッコよく」が目的になっている
└ 例:お問い合わせを増やしたいのに、トップが“世界観紹介”だけで終わっている - 社内でゴールが分裂している(営業・採用・広報が全部トップで主張)
└ 例:ファーストビューに「採用」「製品紹介」「会社紹介」「ブログ」が同じ強さで並び、何をしてほしいか伝わらない - 成果の定義が数字になっていない
└ 例:「アクセス増えた=成功」になり、問い合わせが増えなくても改善できない
「ゴール」を先に決める
まずは「このサイトで増やしたい成果」を1つ決めます。ここが決まると、次に何を見せるべきか(情報設計)が一本化されます。
- まずは1つだけ決める:今、WEBで一番取りたい成果は何か
└ 例:問い合わせ/月◯件、資料請求/月◯件、応募/月◯件 - トップページの役割を固定する:“最も増やしたい行動”に寄せる
- 指標は3つ以内
└ 例:セッション数/主要ページの閲覧数/CV(問い合わせ等)
順番・比較軸・証拠がないと売れない
綺麗なのに売れないサイトで多いのは、デザインの問題というより 「情報の出し方」がユーザーの意思決定の順番とズレていることです。
- 順番が逆(証拠がないのに「相談してください」で終わる)
└ 例:事例・料金・進め方が見えないまま、問い合わせボタンだけ立派 - 比較軸がない(“良さそう”で止まる)
└ 例:強みが「高品質」「丁寧」だけで、他社との違いが判断できない - 判断材料が日本語になっていない(抽象語だらけ)
└ 例:「伴走」「最適化」「一気通貫」で、結局何をしてくれるか分からない - 証拠が薄い/遠い(探さないと出てこない)
└ 例:実績・事例・お客様の声が下層に埋もれていて、決断材料に届かない
「情報設計」を組む

情報設計は、顧客が「自分にとって必要だ」と確信し、迷わず行動に移せるまでのロードマップを作ることです。
- 「型」を固定
- 結論(誰の何をどうする)
- 根拠(事例・数字・プロセス)
- 比較(他社/他手段との違い)
- 条件(料金・期間・対応範囲)
- 次の一歩(導線)
- 「伝わる言葉」に翻訳する(判断材料の具体化)
└ 例:伴走 →「毎月どこを直すか決めて、実行まで進める」
最適化 →「数字を見て、次に直す場所を決める」
また、事例・料金・導線は「見つける」ではなく「自然に目に入る場所」へ配置するとが重要です。
最後の一押しが弱い
ゴールと情報設計が整っていても、最後にわずかな「迷い」が残るだけで、ユーザーは離脱してしまいます。デザインの綺麗さを優先するあまり、ボタンの場所が分かりにくかったり、次に何をすべきか直感的に判断できなかったりすると、せっかくの関心を取りこぼす原因になります。
- 見た目は綺麗だが、行動が見えない(CTAが弱い・分かりにくい)
└ 例:ボタンが背景に溶ける/「お問い合わせ」がどこにあるか探す必要がある - 情報が“薄く”見える(余白優先で判断材料が足りない)
└ 例:オシャレな写真+短いコピーだけで、比較・料金・実績がない - 動きが多くて到達が遅い(読ませる前に疲れる)
└ 例:スクロール演出が多く、欲しい情報にたどり着くまで時間がかかる - スマホで見づらい(文字サイズ・行間・ボタン位置が不親切)
└ 例:CTAがファーストビューにない/フォームが入力しづらい
「迷わせない見せ方(デザイン)」に整える
ここでいうデザインは、装飾ではなく「操作と理解を助ける設計」です。「かっこよさ」よりも、「迷わせない」を優先すると、結果として成果に繋がりやすくなります。
- デザインは「装飾」ではなく“迷わせない機能”として使う
- 重要情報(結論/証拠/料金/CTA)に優先順位をつけて見せる
- CTAは「目立たせる」ではなく“見つけやすくする”
└ 例:ファーストビュー直下+各セクション末尾+固定ボタン(必要なら) - まず改善するのは、派手さではなく読みやすさ・探しやすさ・押しやすさ
- 文字、余白、見出し、ボタン、フォームの順で整える
チェックリスト(ファーストビュー/事例/料金/導線)

「デザインは良いのに売れない」という場合、原因の多くはこれから挙げる4つのポイントに集約されます。 まずは以下のチェックリストを活用して、自社サイトに「足りない判断材料」や「ユーザーが迷う箇所」がないか確認してみてください。
ファーストビュー
- 誰向けのサービスかが一言で分かる
- 何が得られるか(メリット)が具体的
- 次に何をすればいいか(ボタン)が見つかる
事例(証拠)
- 似た悩みの事例がある
- Before/Afterが分かる(変化が伝わる)
- 数字・期間・条件などの具体がある
料金(比較軸)
- 目安の価格帯が分かる(目安・レンジ・考え方でも可)
- 料金に含まれる/含まれないが明確
- 検討段階の不安(追加費用など)に触れている
導線
- 主要ページから問い合わせまで迷わない
- ボタン文言が具体(例:無料相談、見積依頼)
- フォームが長すぎない/入力しやすい
まとめ
「おしゃれ」と「売れる」は、対立しません。ただし順番があります。
- 何を目的にするか(ゴール)
- 何をどの順で見せるか(情報設計)
- 迷わせない見せ方(デザイン)
この順で整えると、サイトは「綺麗なだけ」から抜け出し、顧客を動かす強力な営業ツールへと進化します。
見た目の改善に入る前に、まず「誰に何を伝え、何をゴールにするか」を整理し、どこが詰まっているかを切り分けます。そのうえで、やることを増やすのではなく、優先順位を決めて“今週直す1点”に落とし込み、制作・SEO・広告・運用までつなげます。

